「介護や看病に追われて、自分の時間がまったくない」
そんな毎日を送っていませんか?「家族の介護や看病をするのは当たり前」「自分が頑張らないと」と日々頑張っておられる方も多いのではないでしょうか。
私は訪問看護師として、日々さまざまなご家庭を訪問しています。お一人暮らしの方もおられますが家族で介護をされている方が多く、そして私自身も、今まさに母の介護をしている家族の一人です。
今回は、介護の現場で見てきたこと、そして私自身の経験から、「介護をしている方にこそ、誰かに頼る選択肢を持ってほしい」という思いを書きたいと思います。
この記事でわかること
- 介護の現場で起きている「頑張りすぎ」の現実
- 介護保険は、まずどこに相談すればいいのか
- 家族が「頼れる先」にはどんなものがあるか
- 介護を長く続けるために、自分時間が必要な理由
介護の現場で起きている「頑張りすぎ」の現実
訪問看護の仕事をしていると、介護をするご家族の「頑張りすぎている姿」に出会うことがあります。
ご自身ががんの闘病中で、本当はしんどいはずなのにご家族の介護を続けている奥さんや、高齢の妹さんがお姉さんを介護する、いわゆる「老老介護」のご家庭では介護をしていた妹さんのほうが倒れてしまったこともありました。また、お母さんを介護している娘さんが、ストレスのあまり、介護しているお母さんに強い口調になってしまう…という場面もありました。
誰も、最初からそうなりたかったわけではないはずです。大切な家族だからこそ一生懸命になり、一生懸命だからこそ、自分の心と体が限界を超えてしまう。介護の現場では、そんな場面に何度も出会ってきました。
私自身も、母の介護をしています
実は私も今、母の介護をしています。
介護を始めた当初は、父も兄も家事をしたことがほとんどなかったため、私が家事をしながら母の介護も主にしていました。当時は病院で働いていて夜勤もあったので、体力的にもしんどい時期でした。
そこから少しずつ、頼り方を変えていきました。今は父や兄にできるところは手伝ってもらいながら、訪問看護やヘルパー、訪問入浴といった在宅サービスも利用しています。家族だけで抱え込まず、助けてほしいところは助けてもらう。看護師として現場を見てきたからこそ、そう考えています。
父や兄にも家事を手伝ってもらっています。私が何でもやってしまうと、二人は「やってもらえばいい」となりがちなので、任せられるところは思いきって任せるようにしています。手伝ってもらえるだけでありがたい。それでも正直、「もう少しこうしてほしいな」と思うこともあります。
完璧にはできなくていい。そう思いながら、家族で分担し、サービスの力も借りて、なんとかバランスを取っているのが今の私です。
介護保険は、まずどこに相談すればいいのか
介護保険のサービスを使いたいけど、何から始めればいいかわからない……という方は、まず地域包括支援センターに相談してみてください。
地域包括支援センターは、市区町村が設置している、介護・福祉の相談窓口です。介護保険の申請方法や、使えるサービスについて、無料で相談に乗ってもらえます。
「まだそこまで深刻じゃないかも」と思っていても、早めに相談しておくと安心です。介護保険の認定には少し時間がかかることもあるので、余裕があるうちに動いておくのがおすすめです。
相談窓口の探し方:「お住まいの市区町村名+地域包括支援センター」で検索すると、近くのセンターが見つかります。
家族が「頼れる先」にはどんなものがあるか
介護や看病をしている方が頼れる先は、意外といくつもあります。私が実際に使ったり、考えたりしているものをご紹介します。
① 介護保険の在宅サービス
訪問看護、ヘルパー、訪問入浴など。介護を受ける本人のためのサービスは、介護保険でかなり整えることができます。私の母も、これらのサービスに支えられています。
ヘルパーさん(訪問介護)に頼めること・料金・申し込みの流れは、こちらの記事で詳しく紹介しています。

② 家族での分担
一人で全部やろうとせず、きょうだい、家族に「ここをお願い」と具体的に頼ること。自分でやったほうが早いし、お願いしても嫌な顔をされるくらいなら自分がやったほうがマシと思うときもあるかもしれませんが、言ってみると意外とやってくれることもあります。どう手伝っていいかわからなかったのかもしれないですね。わからなければやり方を説明して、父や兄に手伝ってもらっています。そうすると自分だけ頑張ってるのではないとふっと気持ちが楽になります。そして、やってもらったことが十分でなくても温かい目で見守ることを忘れずに。
③ 家事代行サービス
実は、介護保険のサービスだけでは埋まらない部分があります。ヘルパーさんにお願いできる掃除や料理は、基本的に介護を受ける本人の分だけ。家族みんなの食事づくりや、家全体の掃除までは頼めないのです。
そのすき間を埋める選択肢として、私が今気になっているのが家事代行サービスです。まだ利用はしていませんが、「実家の家事まで手が回らない」と思うときがあるので、前向きに検討しているところです。
家事代行サービスがどんなサービスなのかは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
👉 【家事ラク生活】暮らしを整えて心にゆとりをつくろう♪
介護を長く続けるために、自分時間が必要な理由
私の「自分時間」は、一人でゆっくりカフェで読書をしたり、勉強をしたりする時間です。最近では社会保険などの勉強をしたくてFP(ファイナンシャルプランナー)3級の資格を取得をしました。FP資格は社会保険や年金、相続など普段の生活上で知っておいたほうがいいことが学べるのでおすすめです。そして、ほんの少しでも自分のための時間があると、心がふっと軽くなり、また頑張ろうと思えます。
介護や看病をされている方は、本当によく頑張っておられます。毎日、本当にお疲れさまです。
だからこそ、伝えたいのです。いろんな人の力を借りて、心も体も少しでも休憩する時間を持ってほしい、と。
自分にゆとりがあることで、人に優しくなれたり、いざというときに力を出せたりすることもあると思います。介護のためにも、まず自分を大切にすることは、決してわがままではありません。
まとめ:一人で抱え込まないで
今回のポイントをまとめます。
- 介護の現場では、家族が頑張りすぎて倒れてしまうケースが実際にある
- 頼れる先は一つではない。在宅サービス・家族の分担・家事代行など選択肢はいくつもある
- 介護保険サービスでお願いできる家事は、基本的に本人の分だけ。家族の暮らしを支える工夫も必要
- 介護が長期戦になりそうなときほど、肩の力を抜く工夫を
- 自分にゆとりがあることが、優しさや踏ん張る力につながる
介護や看病は、一人で抱え込まないことが何より大切です。この記事が、頑張りすぎているあなたが「ちょっと休んでもいいかな」と思えるきっかけになれば嬉しいです。


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