料理代行とは?掃除だけじゃない、「作り置き」を頼むという選択肢

家事ラク

毎日の献立を考えて、買い物をして、作って、片づける——。料理は、家事の中でも特に「終わりがない」と感じやすいものではないでしょうか。「今日は何にしよう」と考えるだけで、疲れてしまう日もありますよね。

私自身は、料理は時間があるときは自分で作りたいタイプです。でも、実家の両親に手料理を届けられるのは、近場に住んでいても休日くらいが現実です。父はあまり市販の冷凍食品やお惣菜を好まないのですが、母も最近はあまり作れなくなってきていて、「誰かに作ってもらえたら助かるかもしれない」と感じることがあります。

そんなときに知っておきたいのが、料理代行という選択肢です。家事代行というと掃除のイメージが強いかもしれませんが、実は料理だけをお願いすることもできます。なかでも人気なのが、数日分のおかずをまとめて作ってもらう作り置き。今回は、料理代行(作り置き)がどんなサービスなのか、私なりに調査した情報や実際に利用されている方の声に基づいて詳しくお伝えします。

この記事でわかること

  • 料理代行・作り置きがどんなサービスかわかる
  • 利用前に自分で用意しておくもの(調理器具・調味料・食材)がわかる
  • 料金や品数・利用時間の目安がわかる
  • どんな人に向いているか、子育て家庭向けのサービスもわかる
  • 食事に気をつけたい方が利用するときの注意点がわかる

そもそも「料理代行」とは?

料理代行とは、家事代行サービスのなかでも「料理」に特化したものです。家事代行というと掃除や片付けなどを思い浮かべる方が多いですが、それと同じように、料理だけをお願いすることができます。スタッフが自宅のキッチンで、献立を考え、調理し、片づけまでしてくれるサービスです。

料理代行は、大きく2つの使い方に分かれます。

  • その日の食事を作ってもらう(当日調理):来てもらった日の夕食などを、その場で作ってもらう
  • 数日分をまとめて作ってもらう(作り置き):2〜3日分のおかずを一度にたくさん作って、冷蔵・冷凍で保存しておく

このうち、忙しい方や、毎日の料理が負担な方に特に人気なのが「作り置き」です。一度頼めば数日ラクになるので、コストパフォーマンスもよく、この記事でも主にこの作り置きについて詳しく見ていきます。

作り置きってどんなサービス?

作り置きは、スタッフが自宅のキッチンで、数日分のおかずをまとめて作ってくれるサービスです。

1回の利用に、一般的に次のような内容が含まれます。

  • 献立の提案・相談
  • (希望すれば)食材の買い物
  • 調理(2〜3日分のおかずを複数品)
  • 冷蔵・冷凍での保存、保存容器への取り分け
  • 使った調理器具の洗い物、簡単なキッチンの片づけ

つまり、「作る」だけでなく「考える」「片づける」までまとめてお願いできるのが、大きな魅力です。使いうサービスで確認が必要ですが、なかには、片付けるのは自分でするため、時間いっぱいまで作り置きを頼む方もいらっしゃるみたいです。

食材については、スタッフに買い物から頼む方法と、自分で用意しておく方法があります。現場で利用されている方を見ていても、買い物も含めてお願いする方、生協などの宅配で食材だけ先に頼んでおく方など、やり方はさまざまです。自分に合った形を選べます。

利用前に、自分で用意しておくもの

料理代行は、基本的に「自宅にあるものを使って作る」サービスです。スタッフが調理道具や調味料を持ってくるわけではないので、次のものは事前に用意しておく必要があります。

  • 調理器具:包丁、まな板、鍋、フライパン、ボウル、そして作ったおかずを入れる保存容器など。普段料理をするご家庭なら、特別なものを買い足す必要はほとんどありませんが包丁やピーラーなどはきちんと切れるものであるとより効率良く作れるそうです
  • 調味料:塩、しょうゆ、砂糖、油、みそなどの基本調味料。自宅のものを使うのが一般的です
  • 食材:自分で用意するか、買い物から頼むかを選べます。買い物を頼む場合、その時間も料理代行の時間に含まれ、食材費は実費(利用者負担)になります

「何を用意すればいいか」は会社によって少し違うので、申し込みのときに確認しておくと当日スムーズです。

料金の目安

料金には、「1時間あたりの単価」と「1回の合計金額」の2つの見方があります。会社の料金表では「1時間あたり」で書かれていることが多いので、実際に頼むときは「何時間で、合計いくらになるか」を確認すると安心です。

まず知っておきたいのが、料理代行(作り置き)は「1回3時間から」のプランが多いという点です。大手のCaSy・タスカジ・ベアーズなども、料理は3時間からの利用が中心です(掃除は2時間からでも、料理は3時間から、という会社が多いです)。じっくり数品を仕込むには、それくらいの時間がかかるんですね。

ただし、会社やプランによっては2時間から利用できることもあります(食材を自分で用意する場合に限る、などの条件がつくこともあります)。

さらに、初めての方限定の「お試しプラン」を用意している会社もあります。たとえばCaSy(カジー)には、初回限定で「2時間・5品・4,700円(税込・交通費込)」というお料理代行のお試しプランがあります(買い物代行は付けられないなどの条件があります)。「いきなり定期契約は不安」「まずは雰囲気を知りたい」という方は、こうした初回プランから試してみると、ぐっとハードルが下がります。

料金と品数の目安は次のとおりです。

  • 利用時間:1回3時間からが中心(2時間から頼める会社・プランもあり)
  • 品数3時間でおよそ10品前後(主菜3品+副菜数品など)。2時間ならメイン1品+副菜2品ほどが目安ですが、簡単な料理なら5品前後作れることもあります。タスカジのように10〜15品とたくさん作るのが得意なサービスもあります
  • 料金:1時間あたり3,000〜4,000円程度が目安。3時間ならおよそ9,000〜12,000円
  • 食材費は別途、利用者の負担です(スタッフが買い物する場合も、かかった食材費は実費)
  • 交通費が別途かかることもあります(1回1,000円前後が目安)

どのくらいの品数・量を作ってほしいかは、依頼前に伝えておくと安心です。

定期的に頼むプランのほうが、1時間あたりの料金は抑えられる傾向があります。料金の仕組みについては、家事代行サービス選びで失敗しないために、知っておきたい料金のこと の記事もあわせて読んでみてください。

正直なところ、「安い」とは言えない料金です。ただ、たとえば1万円で6食分を作ってもらえたとすると、1食あたりは約1,600円。毎日の外食やお惣菜と比べると、手作りでこの金額なら、見方によっては悪くないとも言えます。毎週ではなく「忙しい時期だけ」「月に1〜2回」と決めて、自炊と組み合わせて使えば、負担を抑えながら上手に取り入れられます。

料理の腕前や、満足度はどうなの?

これだけの料金を払うなら、料理の腕前が気になりますよね。調べてわかったことをまとめます。

  • 多くの会社が、採用時に「実技テスト」を行っている:実際にキッチンで何品か作ってもらい、合格した人だけが現場に出る、という会社があります。主婦・主夫として家事経験を積んできた方が中心です
  • 研修やデビュー前のトレーニングがある:先輩スタッフのフォローを受けてからお仕事に入るのが一般的です
  • 調理師や栄養士の資格を持つスタッフもいる:会社やスタッフによっては、より専門的な経験を持つ人もいます

ただし、期待しすぎは禁物です。料理代行は「家庭料理の延長+段取り力」がよいところで、レストランのような特別な料理が出てくるわけではありません。魅力はむしろ、短時間で栄養バランスを考えた数品を用意してくれること、自分では思いつかないおかずが食卓に増えることにあります。もし本格的な料理を楽しみたい場合は、「出張シェフ」という別のサービスもあります(こちらは料金がぐっと高くなります)。

満足度について、ある老舗の家事代行会社では「顧客満足度96.5%」「継続率96%」という数字を公表しています。もちろん会社やスタッフによって差はありますが、続けて利用している方が多いのは事実のようです。特に定期利用で同じ人に来てもらうと、わが家の好みを覚えてもらえて、満足度が上がっていく傾向があります。

利用のしかたとしては、「まずスポット(単発)で一度試す → 気に入れば隔週や月1で定期化 → 忙しい月は回数を増やす」という流れがおすすめです。定期プランのほうが1回あたり1,000円ほど安くなることが多いのも、覚えておくとよいポイントです。

代表的なサービスの例

料理代行・作り置きに対応している、よく知られたサービスをいくつか紹介します。それぞれ特徴が違うので、目的に合わせて選ぶとよいでしょう。

  • CaSy(カジー):Webで手軽に予約でき、コスパ重視。料理は1回3時間から、1時間2,790円(税込)程度から
  • タスカジ:作り置きの品数・質に定評があり、3時間で10品以上作る方も。スタッフを自分で指名できるのが特徴。1時間1,500円程度から(スタッフの経験により異なる)
  • ベアーズ:大手ならではの安心感。研修体制が整っている。1時間3,630円(税込)程度から、別途交通費990円(税込)
  • シェアダイン:栄養士やプロのシェフが登録しており、栄養面の相談をしたい方に向いている。1時間2,500円程度から
  • キッズライン:個人とマッチングする形のサービスで、比較的安価(地域により1時間2,000〜2,600円程度、入会金・年会費は無料)。ベビーシッターを兼ねたスタッフなら、保育と家事を同じ日に頼めるので、小さなお子さんがいるご家庭に向いています

特に小さなお子さんがいるご家庭には、キッズラインのように子育て世帯の利用を想定したサービスが心強い選択肢になります。子どもを見てもらいながら作り置きをお願いする、といった使い方もできます。

ただし、料金やプランは変わることがあり、サービスを提供しているエリアも会社によって異なります(都市部が中心のことが多いです)。気になる会社があれば、公式サイトで最新の料金と、自分の住む地域が対応エリアかどうかを必ず確認してくださいね。

こんな人におすすめ

作り置き代行は、次のような方に向いていると思います。

  • 仕事や子育てで、料理に手が回らない方:帰宅後すぐに、温めるだけで食事が用意できる安心感は大きいです
  • 掃除は自分でやるけれど、料理は苦手・負担という方:得意な人に任せる、という考え方です
  • 高齢のご家族の食事が心配な方:自分では作れなくなってきたけれど、手作りのものを食べてほしい、という場合の選択肢になります

特に高齢の方については、「お惣菜やお弁当だけでは寂しい」「身体のことを考えると、やっぱり手作りがいい」という声を、私も現場でよく耳にします。配食のお弁当はとても便利ですが、それを好まない方がいらっしゃるのも事実です。そんなとき、温かい手作りのおかずが冷蔵庫にあることは、食事の楽しみや栄養面でも、心強い支えになると感じています。

食事に気をつけたい方が利用するときの注意点

ここは、訪問看護師として正直にお伝えしたい大切なポイントです。

糖尿病や高血圧、心臓・腎臓の病気などで食事制限が必要な方の場合、「塩分控えめにしてほしい」といった希望は、多くのサービスで伝えることができます。ダシや香味野菜を活かせば、薄味でもおいしく作る工夫はできます。

ただし、作り置き代行のスタッフは、管理栄養士ではありませんあくまで「家庭料理を作るプロ」であって、医療的な栄養管理が専門ではない、という点は知っておいてください。

厳密な治療食(医師から指示された塩分量やカロリー制限など)が必要な場合は、

  • かかりつけの医師や管理栄養士に相談する
  • 管理栄養士が監修している配食サービスを利用する

といった方法のほうが安心なこともあります。作り置き代行を使う場合も、主治医に相談したうえで、無理のない範囲でお願いするのがおすすめです。

味の好みが心配なときは

「自分や家族の口に合うかな」という不安は、最初は誰もが感じると思います。私もそこは気になります。

ただ、実際に利用されている方からは、「おいしい」「満足している」という声を聞くことが多いです。最初に好みや苦手なもの、味の濃さの希望をしっかり伝えておくことで、ぐっと満足度が上がるようです。何度か利用するうちに、こちらの好みを覚えてもらえるのも、定期利用のいいところですね。

実際に使った人の正直な声

サービスの公式サイトには良い口コミが並びがちなので、ここでは中立な立場の体験談から、良かった声と、そうでなかった声の両方を紹介します。

良かったという声

  • 帰宅後すぐに、温めるだけで手作りの食事が食べられるのが助かる
  • 自分では思いつかないようなおかずが食卓に増えた
  • 短時間で何品も用意してもらえて驚いた
  • 外食やコンビニ中心の食生活だったが、味も健康面も満足できた

そうでなかった・気になったという声

  • スタッフによって、料理の味や仕上がりに差を感じることがある
  • 味が好みと合わなかった、量が思ったより少なかった(※事前に具体的に希望を伝えると解消しやすい)
  • 自炊に比べると、やはり費用はかかる。使い方を考えないと出費がかさむ
  • 知らない人が家に入るので、部屋を片づけておかなきゃ、と気をつかう

人が作るものなので、味や仕上がりに差が出ることはあります。だからこそ、最初に「味の濃さ」「苦手な食材」「作ってほしい品数や量」を具体的に伝えること、そして自炊とうまく組み合わせて使うことが、満足のいく使い方につながります。


まとめ:「料理を頼る」という、前向きな選択

「料理くらい自分でやらなきゃ」と思ってしまう方も多いかもしれません。でも、料理を人に頼むことは、決して悪いことでも、手抜きでもありません。今回のポイントをまとめます。

  • 作り置き代行は、献立・買い物・調理・片づけまで頼める
  • 料金は2〜3日分でおよそ9,000〜12,000円+食材費が目安
  • 子育て中の方、高齢のご家族がいる方、料理が負担な方に向いている
  • 食事制限が必要な場合は、医師や管理栄養士への相談も忘れずに
  • 好みを伝えることで、満足度はぐっと上がる

自分の時間を大切にするためにも、栄養のことを考えるうえでも、「頼る」という選択は前向きなものだと思います。特に、自分では作れなくなった高齢の方にとって、温かい手作りのごはんは、何よりうれしいものではないでしょうか。

すべてを一人で抱え込まず、頼れるところは上手に頼る。その工夫が、自分にも家族にも、心と時間のゆとりをもたらしてくれます。これまでお伝えしてきた家事ラク生活のヒントが、あなたの毎日を少しでも軽くできたら、こんなにうれしいことはありません。

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